このページでは、「放送の前に問題文を読め」とか「長文は全部読まずにキーワードを探せ」といった小手先のテクニックに言及するつもりはありません。テクニックを本やネットで読むよりも、自分でたくさん問題を解きながら「このタイプはこうやって解こう」など自分なりのやり方をつかむ方が、よっぽど早く身に付くからです。よって、ここでは具体的なコツではなく、
コツをつかむのに最適な教材はどれか?
という部分に焦点を当てたいと思います。
というのも・・・
TOEICを勉強する上での一番の問題点は過去問が出回っていないこと!!(試験終了後に問題用紙は回収される)。よって巷に出回っている模擬試験を解くことになるのですが、「こんな変な問題出ねーよ」「本番はこんな難しくないよ」って言いたくなる本が結構多いです。
そういう経緯で、主にTOEIC500点くらいの人を対象に、どれだけ本番の問題に近いかという観点で教材を紹介したいと思います
ちなみに僕の英語力ですが、人に堂々と見せられるほどの点数ではなくて恥ずかしいので、スコアを見たい人だけクリックしてください
ここからは、自分が使った問題集を全部紹介し、本番の難易度と比較したいと思います。
★公式問題集
難易度:普通
奇問率:普通
コスパ:少し悪い
TOEICを運営しているETSが出している問題集なので、本番の問題とほとんど一緒です。2回分で3000円とコスパが悪いのが難点ですが、中身は間違いないので、買う価値アリです。
vol6まであるようなので、どこまで買うかは財布と相談ですが、6→5→4と新しい順に買う方がいいと思います。
★10回模試 シリーズ
難易度:やや簡単
奇問率:ほぼゼロ
コスパ:非常に良い
僕のイチオシがこれ。本番では時々、すごーく難しい問題や奇をてらったような問題が出るのですが、この問題集はそういったタイプの問題は一切取り上げず、普通レベル&やや簡単レベルだけを集めています。そのレベルの問題だけをしっかり押さえれば、本番は余裕で750点は取れます。
2000円で10回分も入っているので、コスパもよし。
とにかくたくさん解きまくりたい500~600点くらい人、英語は出来るけどTOEICのことはよく分からないという人にオススメ。
この問題集、解説がないのが不親切です。マークシートの答えとリスニングの原稿のみ。
ただし、見直しをするときに「何を間違えたか」と自分で探す癖をつけるいい機会になると思うので、長所にも短所にもなると思います。
★文法特急 シリーズ
難易度順に並んでおり、全ての文法・難易度をカバー
コスパ:良い
Part5と6(文法問題)だけに焦点を当てた本です。
Part5~7はリーディングですが、比較的時間が短いです。そのため、Part7の長文読解に時間をかけるために、Part5と6はいかに早く終わらせることができるかがカギになります。その練習にぴったりの本です。
問題が多いためコツをつかむのにいいだけではなく、解説も詳しいです。
TOEIC特有の時間節約術から、英会話などでも役に立つ基礎まで網羅しているので、とても役に立つ内容です。
一度解いて解説を読み、自分がなぜ間違えたのか確認する。それを思い出しながらもう1回頭から解く。それを繰り返すうちに、いつのまにかPart5と6が得意になっているはずです。
問題文一つ一つもよく練ってあるので、その中の表現を覚えてパクればスピーキングにも使えます。
自分はこの2冊の本を5周解いたら、Part5の40問が約10分で終わるようになりました。
一つだけ難点を挙げると、難しい言葉が当たり前のように出てきます。現在完了進行形・過去完了仮定法・自動詞/他動詞・受動態の分詞構文など。
こういった用語の簡単な解説もありますが、全く知らない人にはあの解説は説明不足だと思います。
高校の文法に全く手を付けたことがない人には厳しいかもしれません。
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ここまでがオススメ。これだけでも結構な問題数があるので、「難問奇問に挑戦したい」という人でなければ、ここまでに紹介した問題集だけで十分だと思います。
ここまで紹介した以外の本で、僕が実際に使ったものをここからは紹介したいと思います。
ちなみに自分は、800点を超えた時点でTOEICの勉強はやめ、外国人の友達をつくったり、TEDを見たりするようにしました。今思い返すと、英語の本当の楽しさに気付いたのはその時だと思います。TOEICの勉強中に感じていた楽しさは、点数が伸びることに対するものだったように思います。
みなさんはTOEICの勉強にこだわりすぎず、「英語はあくまでツールだ」ということを忘れないようにしてください。
→関連ページ:ワーキングホリデー
●イ・イクフン シリーズ
極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 7
難易度:やや難しい
奇問率:やや多い
コスパ:良い
人気の高い イ・イクフン シリーズの中から、自分が使った「リーディング解答力」の感想を。Part7(長文読解)に絞った問題集です。
全体的に本番よりやや難しい印象を受けました。また、奇問も本番より若干多い気がします。
例えば、ward=病棟、complex=複合施設 という意味の使い方は、この本で出てくるまで知りませんでした。
しかし、理不尽ではない程度の難しさだとは思います。この2つの単語はオーストラリアに行った時にネイティブが普通に使っているのを聞いたことがあります。
TOEICの平易レベルがスラスラ解けるようになったら、次の段階にステップアップするのにピッタリの本だと思います。
●究極の模試600問
難易度:やや難しい
奇問率:やや多い
コスパ:普通
表紙がカッコイイからなのでしょうか、多くの人が買っているイメージがあります。
これも先に紹介した「極めろ!リーディング解答力」と同じく、本番より難しめでしたが、理不尽ではありません。
このレベルに取り組んでおけば、本番は「あれ?思ってたより簡単じゃん」と拍子抜けすると思います。
普通レベルに慣れてしまった人の、次のステップに。
●新・最強トリプル模試1
難易度:とても難しい
奇問率:とても多い
コスパ:少し良い
大学へ入学するとき、大学にオススメされて買ってしまいました。
この問題集、めっちゃ難しいです。主に難問奇問を集めた、「TOEICマニア向け」の問題集です。
超個人的な意見ですが、TOEIC900点以上は趣味の世界だと思います。900点以上は、英語力があるかどうかではなく、TOEICのことを知り尽くしているかどうかの勝負であるように見えるからです。そこを目指す人には役立つ本かもしれません。
しかし、少なくとも大学1年生に買わせる本ではありません。千葉大、しっかりしてくれー。
この問題集を解いて自信を無くしてしまった方、心配しないでください。あなたの英語力が低いのではなく、この本が難しすぎるだけです。
エラそうにいろいろ書いてきましたが、実は自分、ワーホリが終わってから2ヵ月間全く英語勉強してません。なので、人にあーしろこーしろと言えるような資格はありません。申し訳ありません。
IELTS受けようとずーっと思ったまま、めんどくさくて2ヵ月放置してます。TOEICも400点くらいに落ちてるかも。ヤバい!!
自分もこれを書いたことをきっかけに、TED見たり、UMANO聞いたり、BBCニュース読んだりして頑張るので、みなさんも頑張ってください!