2016年9月21日

探検しとけばよかった

 自分が大学に千葉を選んだのは、東京に行ってみたいからという単純な理由でした。
 テレビではよく流れる渋谷のスクランブル交差点、浅草の雷門、新宿駅前広場などの映像。それを見るたびに「どんなところなんだろう」と疑問に思っていました。こんなこと書くのは恥ずかしいですが、都会への憧れみたいなものだと思います。

 それなのにワガママなもので、いったん住み始めてしまうと特に感動を覚えることもなくなります。渋谷のスクランブル交差点を初めて渡ったときは「おお!俺は今、”あの”スクランブル交差点を渡っているぞ!」と興奮して隣にいた友達(江東区出身)に苦笑いされましたが、2回目以降はただの「混んでいる道」です。というか、好きなバンドのライブを見に行くとき以外は渋谷なんてほとんど行きませんでした。新宿も池袋も秋葉原もそんな感じです。好きでも嫌いでもなく、単に用があるから行くだけで、その土地に思い入れはなく、その用事が達成できれば別にどこでもいいと思っていました。まあ、浅草はなんとなく好きだったから、ときどきあげまんぢゅう食べに寄り道していましたけどね。

 そんなこんなで大学生活も終わり、今は愛知(ちょっと前まで岐阜)に住んでます。
 そして今ごろになって思うのは「もっと東京を探検しとけばよかったー!」ということです。

 この間も、マツコデラックスの「夜の巷を徘徊する」っていう番組で奥渋谷の映像を見ていたら「面白そうなところだなー。どんな所なのか1回見に行きたいなー」とふと思ったのですが、もう今さら行けないですよね。千葉に住んでた時は行こうと思えばいつでも行けたのに、せっかくのチャンスを逃してしまったんです。もし今何かの用事で東京に行って、自由な時間があったとしても、その取りこぼしを拾おうとは思えないです。もったいなくて。
 そういえば、Suntory Saturday Waiting Bar Avanti っていう麻布のバーを舞台にしたラジオがずっと好きだったのに、結局麻布も行かずじまいだったなー。

 あと、先ほど「単に用があるから行くだけ」と書きましたが、その「単に行っただけ」のことが話のネタになることも多いです。例えば僕は1回だけ吉祥寺に行ったことがありまして、そのときは吉祥寺シアターで2時間の舞台を見て、終わったあと駅前の商店街を小一時間歩いて帰ってきただけなのですが、そのあと吉祥寺に住んでいた人と会ったときは、その3時間の経験だけでけっこう話が通じました。「あ、吉祥寺シアター行ったことあるの!? 自分だいたいあっちの方面に住んでたんだよ」「そうなんだ。その先のファミマまでは行ったんだけど、そこで引き返しちゃったな。あの先ってどうなってるの?」「あそこを境に、一気に街中から住宅地に変わってね…」みたいな。まあ、こうやって書くとつまらなそうですけど、遠い場所でそういう話をするのって結構楽しいんですよ。

 さて、この失敗談をどう生かしましょうか。まぁ別にそんな無理して生かすほどの失敗談でもないのかもしれないですが、せっかくだから愛知と岐阜の市町村は全部行ってみるとかどうでしょう。まぁそこまでコレクターみたいにきちきちやるのも、なんだか目的を見失っているようでどうかとも思いますが、あとになって「せっかく愛知(岐阜)に住んでたのに」みたいな後悔はしないようにしたいと思います。