裁判の傍聴に行ってきました

 前々から興味があった裁判の傍聴に、ついに行って参りました。

 「裁判は気軽に見れる」ってことを知ったのは、オードリーのオールナイトニッポンで若林が話してたのがきっかけです(2010年10月9日放送)。若林は仕事のない時代、タダで見れるのがきっかけで裁判の傍聴によく行っていたとのことで、「被告人が多すぎて裁判官が名前を覚えられない」「紙を用意して名前を書かせたが、同じ苗字の人がいる」といったことを面白おかしくしゃべっていたのですが、それを聞いて誰でも特に予約などせずに見に行くことができるということを知りました。その時はそれだけで終わりだったのですが、先日ふとその放送を思い出し、調べてみたら千葉地方裁判所が結構近かったので、見に行ったという経緯です。
(写真の引用元 千葉地方裁判所
 特に持ち物もいらないので、手ブラで行きました。受付で「あのー、初めて裁判”見学”に来たんですけどー」と言うと「裁判の”傍聴”ですね。こちらに本日開かれる裁判の一覧がございますが、刑事と民事のどちらにいたしますか?」など、親切丁寧に教えていただきました。”見学”じゃなくて”傍聴”なんですね(^^;)

 いろいろあった中で迷ったものの、この道路交通法違反の事件をチョイス。「新件」は事件の顛末をイチから確認するため、事件の内容を知ることができます。

 ちなみに、事件の内容って「窃盗」「過失運転致傷」みたいに、ホントにあっさりにしか書いてないんですね。正直これだけじゃ何も分からないですけど、逆に言えば、そんなことで判断してもしょうがないってことなのかもしれません。
 傍聴席に入ったのは、裁判が始まってから約2,3分後。事前にネットで調べたら「始まってからは入れない」みたいなことも書いてあるページもありましたが、少なくとも千葉地方裁判所ではOKでした。もちろん途中退席もOK。

 扉をあけたら、右に弁護士さんと被告人、左に検察の女の人、前に裁判官と多分書記。うわぁ、テレビで見たことあるやつだ。被告人は背筋をピンと伸ばし、前だけをじーっと見ています。でも明らかに緊張している。弁護士の人と練習したのかな。僕が入っても見向きもしません。服はスーツではなく、Tシャツとチノパン。こんなラフな格好でいいんですね。

 ちなみに僕は民事と刑事の違いも自信を持って答えられないくらいの素人。傍聴していて疑問がたくさん湧いてきました。自分用のメモもかねて、裁判の進行と一緒に疑問も書いておきたいと思います。

 まず始まった直後、事件の概要について聞くことができました。大まかな流れは

11PM 友達と会う予定があったので、一人で車で千葉へ。
11PM~1AM 友達と連絡が取れなかったので、暇つぶしに店で飲酒
1AM~3AM 車で2時間仮眠。
3AM 車で家に帰る途中に、赤信号で停車中の前の車に衝突(相手は軽傷)。警察が来たため、飲酒運転が発覚。

という経緯。これを弁護士と被告人の一問一答形式でやるわけですけど、なんで一問一答? 弁護士さんは被告人とすでに話して、事件の内容について知ってはずだから、今さら質問するようなことはないんじゃないの?
 本来は被告人が「~~という経緯で事件を起こしてしまいました」って全部話せるのが一番いいんでしょうけど、場慣れしてなくてそんなにうまく話せないから、一問一答形式にしてるってことだと推測しました。
 もう一つ疑問が湧くのは、裁判官は事件の内容についていつ知るのか? このとき初めて? それともあからじめ知っているのか?
 このとき初めて知るとしたら「前もって準備しないなんて、そんな仕事で大丈夫なの?」って思うし、あらかじめ知ってるとしたら「それは偏った意見じゃないの?大丈夫?」って思う。

 次に検察官(どうでもいいけど、検察官の女の人に美人が多かったのは気のせいか?)の人から被告人へ質問。
 質問の焦点は「店で飲酒したとき、運転して帰るつもりだったのかどうか」。検察官の人がそこをしつこく尋ねるから、被告人は「6AMくらいまで車で寝てから帰るつもりだった」と断言したのですが、実際は「店を出るときの体調とか時刻次第では、運転する可能性もあったし、しっかり仮眠する可能性もあったし、タクシーの可能性もあった」って感じだったんじゃないんでしょうか。そんな最初から決め打ちするわけないでしょ。でもそんなあいまいな答えは許されない雰囲気だし、自分の刑のことを考えても「最初からは飲酒運転するつもりはなかった」って言うしかないのでしょうか。
 検察官の話した内容で疑問なのは「どこまで自力で調査し、被告人の話す内容はどの程度参考にしているのか?」ということ。この事件では、被告人は最初から事実関係については全て認めており、質問にも丁寧に答えていました。それを信用すれば検察は事件について調査する手間を省けるのでしょうけど、やっぱり被告人は嘘をつく可能性はあるし、自分たちで調べる必要があるのでしょう。とはいえ、ゼロから全部調べ上げるのは大変だから、被告人からある程度は話を聞くのでしょうか。その線引きがどこにあるのかが気になりました

 次に被告人が反省の言葉を述べます。
 この人の場合、前科もないようですし、見た目もきちんとしてるし、「やっちゃったよ…」ってオーラが出てました。ちゃんと反省してて、二度と同じことを繰り返さないように僕には見えたのですが、裁判官の目にはどのように映ったのか、気になるところです。
 
 そして、検察の求刑は7か月。飲酒運転を社会から撲滅!ってことをかなり強調していました。弁護士は執行猶予を裁判官に求めます。

 最後に判決を言い渡す日時について。「7月×日の午後はどうでしょう?」「あ、その日は遅い時間に○○にいますので、午後の早い時間帯でしたら」「私も午後の早い時間なら空いています」「では、13時50分はどうでしょうか」みたいな流れで決めてました。オードリー若林はラジオで「いつ飲む?みたいな感じで決める」って例えてましたが、本当にその通りで、あれは見ていてちょっと面白かったです(笑)

 全体的に思ったのは、声ちっちゃい&しゃべるの早い!
 特に検察官は事件発生の住所とか時刻とかを見てる以外はほとんど無意識に話しているように見えて、慣れてるな~って思いました。とはいえ、僕のいる傍聴席に聞こえるくらいの声量は出してほしい(笑)
 それと、気のせいかもしれないけど、検察官の人が淡々と進めてる感じがしました。悪い言い方ですが、人間味が無くて単純作業的にこなしてるだけのように見えてしまいました。一方、弁護士の人は被告人との信頼関係もあるだろうし、終始おだやかなままでした。ここら辺は、裁判の前にお互いどのような準備をしなければいけないのか、あるいは検察官/弁護士は社会の中でどのような立ち位置や役割にあって、どのような信念のもとに仕事をしているのか、もっと知りたいと思いました。

 傍聴が終わった後にトイレに寄ってからエレベーターに乗ろうとすると、さっきの弁護士と被告人と一緒になりました。僕はちょっと気まずかったですが、向こうは意に介する様子はなく、「明日から仕事大変だね~」といつも通りの調子でしゃべっていました。法廷にいるときとは打って変わって、リラックスした被告人の顔が印象的でした。

 もう一つ裁判を見たのですが、こちらは判決なので、15分くらいで言い渡して終わり。ただし先ほどの事件とは違い、被告人は傍聴席側ではなく、奥の扉から警察2人に挟まれて入ってきました。人が手錠をかけられてるの初めて見た…! そして、一瞬睨まれてちょっとビクッとした! どんだけ平和ボケしてるんだ、俺…。


 今回は分からないことだらけで、裁判のことについてあまり理解できなかったように思います。パンフレットも受付の人にもらったことだし、少しは勉強しようと思いました。次はもっと深いところまで理解したいです。